2017-01-01から1年間の記事一覧
目次: 1.今はやりの遺伝子検査 2.実例 ―遺伝子型と体質との明確な関係― 3.「後ろ向き試験」と「前向き試験」 4.結論 ―前向き試験で実証されたものは、まだ少ない― ウォ~~~ッ! なな、なんと、今年も今日と明日で終わりではないか!! 早い! 早…
目次: 1.免疫チェックポイント阻害剤は、なぜ効く人と効かない人とに分かれるのか? 2.ある種のがん細胞は、制御性T細胞を利用して免疫系の攻撃をかわしているのか 3.予後の良い大腸がんでは、Tregの働きが弱い! 4.人類は腸内細菌を人為的に制御し…
目次 1. 「プロジェクト・アリストテレス」とは? 2. 共通項が見つからない! 3. 団塊世代の課長の悲しいチームマネジメント 4. 私の議論の進め方 5. 答えは「心理的安全性」 前回の記事から1ヶ月以上も空いてしまいました。 以前、病気のネタが尽…
目次: 1.晋太郎と大瀬良。二人の若者。「人間、捨てたものじゃない」! 2.YouTubeで晋太郎くんの投球を分析してみた! ★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆彡 1.晋太郎と大瀬良。二人の若者。「人間、捨てたものじゃない」! 前回【076】のブログで、「イップス…
目次 1.藤浪晋太郎くんの深い苦悩 2.元々は世界的名ゴルファーから ちょっと寄り道:神戸市民の心を支えたオリックス・ブルーウェーブ 3.イップスは病気なのか? 4.私の実体験 ~イップスに罹った者の心理~ 5.この手の病気に「頑張る」は厳禁! …
目次 1.血清でウイルス感染症が治るという大きな誤解! 2.抗体にできることと、できないこと 3.「抗体依存性細胞障害活性(ADCC)」って?? 4.ADCCを利用した抗体医薬品の実例 今回も専門用語がいくつか出てきますが、そんなの読んだ次の瞬間に忘れ…
目次 1.ヒトのTrge研究は難しい! 2.不妊の原因のひとつはTregの機能異常なのか? 3.ついに見つけた! 妊婦ではTregが増えているという論文!! 4.Treg研究は、21世紀の医療のメインストリームとなるだろう! 前回の【073】に続き、制御性T細胞のお…
目次 復習:なぜ、私たちの体には自己に反応する免疫細胞が存在するのか? 告白します! 過去ブログの図は間違っています! 自己反応性免疫細胞ができることは織り込み済み! 獲得免疫は抗原特異的 残念ながら、今年の日本人のノーベル生理学・医学賞受賞は…
わたくし、元々ウイルス学が専門で御座いまして、細菌のことは、とんと分からないのです。 「えっ、細菌もウイルスもおんなじようなもんでしょう!?」 違うッ! 全然ちげェしッ!! 「じゃあ、似て非なるもの?」 違うッ! 全然似てねェしッ!! つうかお前…
たった今、NHKの「ニュースウォッチ9」で見ました。 理系学生に生物学が不人気で、生物学者たちは非常に強い危機感を抱いているんだとか! その原因は受験にあり! 理系受験者にとって、暗記が明暗を分ける生物より、理論さえ理解できれば点を取りやすい物…
毎年秋のノーベル賞受賞者の発表は、春のプロ野球の開幕と並んで、私が1年で最も心待ちにしているイベントのひとつです。 今年の生理学・医学賞の発表は10月2日です。もう間もなくですねぇ~。 そこでの私の最大の関心事は、私が敬愛する制御性T細胞の発見者…
目次: 1.「バーナム効果」って言葉、聞き慣れないですよね 2.SKET DANCE 第54話「占い師をやっつけろ」あらすじ 3.「バーナム効果」とは? 多くの占い師が使う心理学的テクニック! 4.「ブラッドタイプ・ハラスメント」? なっじゃそりゃ!? 5.…
目次: 1.アメリカで本当にあった「憑依(ひょうい)事件」? 2.メリーランドの憑依少年は病気だった! 3.「抗NMDA受容体抗体脳炎」の実態 4.悪魔憑きも、実は「免疫」が関わっていた! 最近は古い東映の時代劇とか観ますが、若い時は無類の洋画好き…
前回の続きです。 前編を読まれていない方は、是非、前回の【070】からお読み下さい。 ※ 火傷の写真はかなりショッキングです。ご注意下さい。 ★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆彡 Aさんが決断できた本当の理由とは!? なぜ、脚を失うリスクをものともせず、黒酵母…
これは衝撃的!!だと思いますよ。 論文投稿した驚くべき症例です! 目次: 1.論文掲載までの経緯 2.火傷してから。。。 3.Aさんの決心! ※火傷の写真はかなりショッキングですので、ご注意を(PG-12) ★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆彡 1.論文掲載までの…
目次: 1.乳がんは罹りやすいが治りやすい 2.乳がんとは? 3.「高濃度乳房」とは? 日本人女性の半数以上はマンモグラフィが役に立たない!? 4.「高濃度乳房」かもしれないと思う人は、直接聞いてみよう! がんシリーズを始めた当初、「10回はやっ…
私、今、メッチャ頭にきてます。 「世界一避けたい授業」(笑) こういうことをテレビで喧伝する人達って、良心とかってないのですかね? テレビ局も、公共放送機関として、もっとしっかりせんといかんと思うのです。 皆さん、「世界一受けたい授業 & LPS」…
目次: 1.ウイルスの「不連続変異」とは? 2.不連続変異による新型ウイルスの出現 コラム:ポケモンは「進化」しない 3.新型インフルエンザウイルス出現のシナリオ 4.新型インフルエンザのパンデミックの予測は難しい! 本ブログも長い夏休みを頂い…
子供の食物アレルギーを予防するために大切なこと 結論: 1.妊娠時、授乳期に母親が特定の食物を避けることは意味がない! 2.これが大事!! アトピーや湿疹のある赤ちゃんは、病院に行って徹底的に治せ!! 3.蕎麦も初めから食べさせて大丈夫だが、注…
真夏にインフルエンザの話とは、「真冬の稲川淳二」より季節外れですが、冬まで待っていたら、それまで、このブログが続いているのやどうやら分かりません。。。(苦笑) でも、わずか4ヶ月もすれば、もうインフルエンザの季節到来ですからね〜。 目次: 1…
目次: 1.腸内細菌叢とお肌の密接な関係 2.肌にも細菌叢がある 3.皮膚免疫の主役 ~ランゲルハンス細胞~ 4.皮膚組織で無害な物質に免疫系が反応したのが「アレルギー性皮膚炎」 ★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆彡 1.腸内細菌叢とお肌の密接な関係 女性…
目次: 1.免疫系は体の「防衛隊」 2.敵を感知する自然免疫のセンサーは大雑把 3.パターン認識受容体とβグルカンの潜在能力 ★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆彡 1.免疫系は体の「防衛隊」 抗体やT細胞による獲得免疫というのは、強力ではありますが、起動す…
目次: 1.ボクはただの大喰らいじゃない!!(by マクロファージ) 2.毒素を打っても死なないマウス?? 3.カビまみれになって死ぬハエ! 4.ノーベル賞を逃した男から、研究者が選んだ「研究者の中の研究者」へ ★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆彡 1.ボク…
本ブログ【021】にて、第4のがん療法と目される、がん免疫療法の薬「免疫チェックポイント阻害剤」のお話をしました。 なにしろ、既存の治療法に見放された末期のメラノーマ(悪性黒色腫)患者の何割かが延命するのですから、凄い薬だということでした。 そ…
日本免疫学会が、毎年夏にこんなイベントやってます。 学会主催と言っても、ちっとも堅っ苦しくなく、細胞からDNAを取り出す実験体験とか、実際にiPS細胞から作られた心筋細胞がシャーレの中で拍動する様子を観察したり、パネル展示や紙芝居で免疫についてや…
前回の【061】にて、人類が免疫現象を認識した最古の記録について触れ、詳しくは「こちらをご覧下さい」と、リンクを張りました。 このリンク、PCからはちゃんと見られるのですが、どうやらスマホからだと文字化けするようです。 でも、とても勉強になるいい…
目次: 1.人類が「免疫現象」に初めて気が付いたのは? 2.抗体の種類とIgA抗体の働き 3.菌を取り込むIgA抗体 4.「免疫」って名称、変えちゃって下さい(笑) ★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆彡 本ブログでも、しばしば、「自己と非自己を認識し、非自己(…
医学の進歩は、ノーベル生理学・医学賞を受賞したような偉大な業績を抜きにはあり得ません。 私にとって、秋の同賞の発表は、毎年恒例の楽しみなイベントです。 ところで、どんなに偉大な業績を残したとしても、早く死んでしまってはノーベル賞が授与されな…
前回【059】の続きです。 目次: 1.iPS細胞の再生医療導入第1例目 2.自家移植療法の限界 3.iPS細胞による他家移植療法?? 4.未来に向けてのさらなる可能性の探求 ★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆彡 1.iPS細胞の再生医療導入第1例目 iPS細胞の再生医療に…
皆さんよくご存じの、iPS細胞の開発で2012年のノーベル生理学・医学賞を受賞された京都大学教授・iPS細胞研究所所長の山中伸弥先生。 本年の2月に、一般市民向けの再生医療公開シンポジウムに参加し、iPS細胞を用いた再生医療の実現に向けた現状について、山…