免疫
昨日(2019年5月22日)保険適用された最強のがん治療法「CAR-T細胞療法」! 薬価は、な、な、なんと3,349万円! 後編では、その仕組みについてお話します。 www.nikkei.com 目次: 1.前編のおさらい 2.上手い手があった! 3.見つかったがん細胞の目印 …
目次: 1.がん細胞だけを狙い打つ「ミサイル療法」とは? 2.免疫系ががん細胞を見つけ出して攻撃する仕組み 3.がん細胞が免疫監視機構から逃れる仕組み その強力な治療効果のゆえに、今、非常に話題の新規がん治療法が明日(2019年5月22日)、保険適用…
実に久しぶりに「がんシリーズ」をお送りします。 今回の話は、普段の生活の中で皆さんが出来るちょっとしたことでがんを防ぐ、あるいはがんに勝つために大切なことをお伝えしますので、是非お読みください。 最新の医学研究で分かってきたことなのですが、…
目次: 帯状疱疹は水ぼうそうと同じウイルスが原因 ヘルペスウイルスは二度と体から追い出せない! 最近まで発見されなかった8番目のヘルペスウイルス 水ぼうそうワクチンを開発したのは私の先生 水ぼうそうには二度とかからないのに、どうして帯状疱疹にな…
目次: 1.免疫チェックポイント阻害剤は、なぜ効く人と効かない人とに分かれるのか? 2.ある種のがん細胞は、制御性T細胞を利用して免疫系の攻撃をかわしているのか 3.予後の良い大腸がんでは、Tregの働きが弱い! 4.人類は腸内細菌を人為的に制御し…
目次 1.血清でウイルス感染症が治るという大きな誤解! 2.抗体にできることと、できないこと 3.「抗体依存性細胞障害活性(ADCC)」って?? 4.ADCCを利用した抗体医薬品の実例 今回も専門用語がいくつか出てきますが、そんなの読んだ次の瞬間に忘れ…
毎年秋のノーベル賞受賞者の発表は、春のプロ野球の開幕と並んで、私が1年で最も心待ちにしているイベントのひとつです。 今年の生理学・医学賞の発表は10月2日です。もう間もなくですねぇ~。 そこでの私の最大の関心事は、私が敬愛する制御性T細胞の発見者…
目次: 1.アメリカで本当にあった「憑依(ひょうい)事件」? 2.メリーランドの憑依少年は病気だった! 3.「抗NMDA受容体抗体脳炎」の実態 4.悪魔憑きも、実は「免疫」が関わっていた! 最近は古い東映の時代劇とか観ますが、若い時は無類の洋画好き…
前回の続きです。 前編を読まれていない方は、是非、前回の【070】からお読み下さい。 ※ 火傷の写真はかなりショッキングです。ご注意下さい。 ★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆彡 Aさんが決断できた本当の理由とは!? なぜ、脚を失うリスクをものともせず、黒酵母…
これは衝撃的!!だと思いますよ。 論文投稿した驚くべき症例です! 目次: 1.論文掲載までの経緯 2.火傷してから。。。 3.Aさんの決心! ※火傷の写真はかなりショッキングですので、ご注意を(PG-12) ★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆彡 1.論文掲載までの…
私、今、メッチャ頭にきてます。 「世界一避けたい授業」(笑) こういうことをテレビで喧伝する人達って、良心とかってないのですかね? テレビ局も、公共放送機関として、もっとしっかりせんといかんと思うのです。 皆さん、「世界一受けたい授業 & LPS」…
子供の食物アレルギーを予防するために大切なこと 結論: 1.妊娠時、授乳期に母親が特定の食物を避けることは意味がない! 2.これが大事!! アトピーや湿疹のある赤ちゃんは、病院に行って徹底的に治せ!! 3.蕎麦も初めから食べさせて大丈夫だが、注…
真夏にインフルエンザの話とは、「真冬の稲川淳二」より季節外れですが、冬まで待っていたら、それまで、このブログが続いているのやどうやら分かりません。。。(苦笑) でも、わずか4ヶ月もすれば、もうインフルエンザの季節到来ですからね〜。 目次: 1…
目次: 1.腸内細菌叢とお肌の密接な関係 2.肌にも細菌叢がある 3.皮膚免疫の主役 ~ランゲルハンス細胞~ 4.皮膚組織で無害な物質に免疫系が反応したのが「アレルギー性皮膚炎」 ★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆彡 1.腸内細菌叢とお肌の密接な関係 女性…
目次: 1.免疫系は体の「防衛隊」 2.敵を感知する自然免疫のセンサーは大雑把 3.パターン認識受容体とβグルカンの潜在能力 ★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆彡 1.免疫系は体の「防衛隊」 抗体やT細胞による獲得免疫というのは、強力ではありますが、起動す…
目次: 1.ボクはただの大喰らいじゃない!!(by マクロファージ) 2.毒素を打っても死なないマウス?? 3.カビまみれになって死ぬハエ! 4.ノーベル賞を逃した男から、研究者が選んだ「研究者の中の研究者」へ ★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆彡 1.ボク…
本ブログ【021】にて、第4のがん療法と目される、がん免疫療法の薬「免疫チェックポイント阻害剤」のお話をしました。 なにしろ、既存の治療法に見放された末期のメラノーマ(悪性黒色腫)患者の何割かが延命するのですから、凄い薬だということでした。 そ…
日本免疫学会が、毎年夏にこんなイベントやってます。 学会主催と言っても、ちっとも堅っ苦しくなく、細胞からDNAを取り出す実験体験とか、実際にiPS細胞から作られた心筋細胞がシャーレの中で拍動する様子を観察したり、パネル展示や紙芝居で免疫についてや…
前回の【061】にて、人類が免疫現象を認識した最古の記録について触れ、詳しくは「こちらをご覧下さい」と、リンクを張りました。 このリンク、PCからはちゃんと見られるのですが、どうやらスマホからだと文字化けするようです。 でも、とても勉強になるいい…
目次: 1.人類が「免疫現象」に初めて気が付いたのは? 2.抗体の種類とIgA抗体の働き 3.菌を取り込むIgA抗体 4.「免疫」って名称、変えちゃって下さい(笑) ★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆彡 本ブログでも、しばしば、「自己と非自己を認識し、非自己(…
医学の進歩は、ノーベル生理学・医学賞を受賞したような偉大な業績を抜きにはあり得ません。 私にとって、秋の同賞の発表は、毎年恒例の楽しみなイベントです。 ところで、どんなに偉大な業績を残したとしても、早く死んでしまってはノーベル賞が授与されな…
目次: 1.日本小児アレルギー学会のガイドラインの変遷 2.医学的根拠 3.なかなか改まらない食物アレルギーに対する誤解 4.結論 今回はめずらしく、いつになく真剣にお話します。 これからお母さんになられる方や、すでに乳児をお持ちの方に、是非知…
目次: 1.前回の復習:ヘルパーT細胞へのHIVの侵入から、ウイルスRNAの逆転写、ウイルスDNAのゲノムへの組み込みまで 2.「獅子身中の虫」プロウイルス! 3.AIDSの発症に至るまで 次回予告:最新AIDS治療法「HAART(ハート)療法」 ★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★…
目次: 1.「20世紀の黒死病」AIDSの発見とHIV発見秘話 2.AIDSは性感染症 3.HIVの感染メカニズム 4.ここでちょっとひと休み ~CCR5の変異体を持つ人はHIVに感染すらしない?~ ★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆彡 1.「20世紀の黒死病」AIDSの発見とHIV発見…
目次: ① 号外【免疫学史上最大の謎??に挑む】の補足です ② Tregの「マスター遺伝子」Foxp3 ③ 生まれつき制御性T細胞を作れない病気 ④ Treg研究の今後の展望 ★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆彡 ① 号外【免疫学史上最大の謎??に挑む】の補足です 2017年6月9日の…
本ブログを始めた当初は、週に1回のペースで最低でも1年間、つまり52回を目標に始めました。 それが今回でその52回目を迎えることができました。号外を含めれば60回以上になります。 1年の予定が、わずか3ヶ月余りでのこれだけの記事を掲載できたのも、多く…
本ブログ【046】でお話した「関節リウマチ」。 今回「その2」をお送りします。 目次: ① 原因の大元を叩く薬があった! ② おさらい ~司令塔が機能しなくなったらどうなる?~ ③ アバタセプトは超強力な免疫抑制剤 ④ 「関節リウマチに対するアバタセプト使…
今回は、健康の話でも病気の話でも御座いませんので、悪しからずご了承のほどを。 でも、免疫学に関心のある方の中には、同じ疑問を持たれている方もいらっしゃるかもしれません。 そんな疑問について、勝手に迫ります(笑) 目次: ① サプレッサーT細胞は何処…
目次: ① 「免疫チェックポイント阻害剤」は誰にでも有効という訳ではない! ② どんながんに効きやすいかが解ってきた!? ③ どうやったら、簡単にDNA修復遺伝子に異常があるのかどうかを調べられるのか? ④ 壊れたガードレールを探せって?? ⑤ 21世紀のが…
前回の「関節リウマチ」に続いて、「自己免疫疾患(その2)」をお送りします。 なぜ、この病名に日本人の名が冠せられているのか? 橋本病発見の歴史を紐解きながら、自己免疫疾患であるこの病気の寛解(かんかい)(病気の症状が良くなること)に重要な役…