2017-01-01から1年間の記事一覧
目次: 1.日本小児アレルギー学会のガイドラインの変遷 2.医学的根拠 3.なかなか改まらない食物アレルギーに対する誤解 4.結論 今回はめずらしく、いつになく真剣にお話します。 これからお母さんになられる方や、すでに乳児をお持ちの方に、是非知…
目次: 1.世界初の抗HIV薬の開発者は日本人! 2.どうやってウイルスの増殖を防ぐのか? 3.付きまとう副作用と薬剤耐性の問題 4.HAART(ハート)療法の登場 5.ちゃんと飲まないんだったら、飲まない方がまし ★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆彡 1.世界初…
目次: 1.前回の復習:ヘルパーT細胞へのHIVの侵入から、ウイルスRNAの逆転写、ウイルスDNAのゲノムへの組み込みまで 2.「獅子身中の虫」プロウイルス! 3.AIDSの発症に至るまで 次回予告:最新AIDS治療法「HAART(ハート)療法」 ★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★…
目次: 1.「20世紀の黒死病」AIDSの発見とHIV発見秘話 2.AIDSは性感染症 3.HIVの感染メカニズム 4.ここでちょっとひと休み ~CCR5の変異体を持つ人はHIVに感染すらしない?~ ★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆彡 1.「20世紀の黒死病」AIDSの発見とHIV発見…
目次: ① 号外【免疫学史上最大の謎??に挑む】の補足です ② Tregの「マスター遺伝子」Foxp3 ③ 生まれつき制御性T細胞を作れない病気 ④ Treg研究の今後の展望 ★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆彡 ① 号外【免疫学史上最大の謎??に挑む】の補足です 2017年6月9日の…
目次: ① 老化が急速に進行する「プロジェリア症候群」 ② 日本人に多い民族病? 「ウェルナー症候群」 ③ ウェルナー症候群と診断されたら ④ 科学は老化の制御を実現出来るのか? ★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆彡 ① 老化が急速に進行する「プロジェリア症候群」 …
目次: ① なぜわが子はかわいいのか? ② 昨日までの「愛情」は何処へ行った? ある日突然豹変するお母さん熊 ③ リチャード・ドーキンスの登場。「利己的遺伝子」とは? ④ 再度「愛情」と「浮気」について ~「利己的遺伝子」理論から考えよう~ ⑤ 我われ人間…
本ブログを始めた当初は、週に1回のペースで最低でも1年間、つまり52回を目標に始めました。 それが今回でその52回目を迎えることができました。号外を含めれば60回以上になります。 1年の予定が、わずか3ヶ月余りでのこれだけの記事を掲載できたのも、多く…
本ブログ【046】でお話した「関節リウマチ」。 今回「その2」をお送りします。 目次: ① 原因の大元を叩く薬があった! ② おさらい ~司令塔が機能しなくなったらどうなる?~ ③ アバタセプトは超強力な免疫抑制剤 ④ 「関節リウマチに対するアバタセプト使…
目次: ① ゴルゴ13はギラン・バレー症候群ではなかった!! ② 手の震えが止まらない! 「本態性振戦」とは? ③ 自律神経の働きをコントロールできる人がいるって!? ④ あがり症の私が、人前で話す前に行っていること ~イチローもやっている「アンカリング…
今回は、健康の話でも病気の話でも御座いませんので、悪しからずご了承のほどを。 でも、免疫学に関心のある方の中には、同じ疑問を持たれている方もいらっしゃるかもしれません。 そんな疑問について、勝手に迫ります(笑) 目次: ① サプレッサーT細胞は何処…
目次: ① 緊張する状況で下痢、って経験あります? ② 心療内科は怖くない(笑) ③ この俺が心の病気に? じゃぁ、誰でもなり得るってことか!? ④ この病気には絶対に立ち向かうな! ★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆彡 ① 不安な状況で下痢、って経験あります? 私…
目次: ① 「免疫チェックポイント阻害剤」は誰にでも有効という訳ではない! ② どんながんに効きやすいかが解ってきた!? ③ どうやったら、簡単にDNA修復遺伝子に異常があるのかどうかを調べられるのか? ④ 壊れたガードレールを探せって?? ⑤ 21世紀のが…
前回の「関節リウマチ」に続いて、「自己免疫疾患(その2)」をお送りします。 なぜ、この病名に日本人の名が冠せられているのか? 橋本病発見の歴史を紐解きながら、自己免疫疾患であるこの病気の寛解(かんかい)(病気の症状が良くなること)に重要な役…
目次: ① 人類最大の自己免疫疾患 ② リウマチになる仕組み ③ リウマチの治療薬 ④ リウマチへの効果――根拠はまだないが、βグルカンは期待できるはず ★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆彡 ① 人類最大の自己免疫疾患 関節リウマチ(以下「リウマチ」と言います)は、人…
目次: ① 驚異のグルカンベイビー ② タマタマじゃない!? ③ 本当に不妊に効果があるのか!? ★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆彡 昨晩、健康と病気についての情報交換会と言う名の「飲み会」(笑)に参加したのですが、そこで驚くべき話を聞きました。 ① 驚異のグ…
1996年初版発行のこの本、当時、ウイルスの研究をしていた私が、発がんメカニズムを分子生物学的に理解することに対して興味を抱くキッカケになった本です。 がん遺伝子の発見|新書|中央公論新社 がん遺伝子やがん抑制遺伝子、DNA修復遺伝子の発見の過程に…
目次: ① 誰も知らなかった!? 飲まなくっても肝炎になる! ② とっても怖い!「異所性脂肪」 ③ 今回の断言:それはもう「悪」そのものです!! ④ デブキャラの芸人さんたちはプロ! ⑤ 最後に、肥満の方には厳しいことを言いましたが。。。 ★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆…
今回は、とてつもなくデカい人類永遠のテーマについて、改めて考え直してみましょう。 目次: ① 「被褐懐玉(ひかつかいぎょく)」 ② じゃあ、病気って何? ③ ホメオスタシス(恒常性の維持)とは ④ 3つの系のバランスを保つには? ★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆…
【041】、【042】と2回にわたってお送りした「がん遺伝子発見物語」は、大変ご好評を頂き、私も驚いています。 お読み頂いた皆様、本当にありがとう御座います。 これに気を良くして、「がん遺伝子発見物語」の「番外編」をお送りします。 今回もよろしくお…
目次: 1.辞典で用語の定義を調べてみたら・・・ 2.白血病をガン扱いしない理由とは!? 3.断言:白血病もリンパ腫もガンだよ~ 当たり前だろ~? ★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆彡 若い方はご存じない? 春日三球・照代師匠。 あなた、地下鉄はどこから入…
プチ知識: ① 「がん」と「ガン」と「癌」。違い分かります? ② なんで「蟹」なの? ★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆彡 ① 「がん」と「ガン」と「癌」。違い分かります? 「がん」と「ガン」と「癌」。それから「悪性腫瘍」。 違い分かります? 「がん」と「ガン」…
目次: ① ラウスの本当の偉大さ ② 「セントラル・ドグマ」ってなんですか? ③ 「逆があった!」 ④ がん原遺伝子の発見! ⑤ 偉大な科学の進歩には「源流」がある 前回【041】は、お陰様で好評です。 この続編で皆様のご期待に応えられるのか、すっごく不安な…
細胞増殖の制御に重要な働きをする「がん原遺伝子」。 私たちが生きる上で無くてはならない重要な遺伝子です。 でも、これは変異を起こすことでガンを引き起こす「がん遺伝子」に豹変します。 がん原遺伝子は、私たちの細胞にとって、いわば、両刃の剣と言え…
目次: ① 抗がん剤は本来「毒」! ② 「がん細胞特異的」な治療薬ってあるの? ③ 分子標的薬の具体例 ④ 分子標的薬の最大の問題点 ⑤ 抗体医薬の未来と国民医療費 ※ 筆者注:一般的に分子標的薬は、がん治療において、がん細胞の分子を標的にしたものを指すこ…
胸腺学校の過酷な卒業試験と落第者の運命! ★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆彡 前回【037】の続きです。 卒業候補生の前駆T細胞たちが、ストローマ細胞上のMHCと、その上に提示された自己抗原に対してどのような反応を示すか? これが、胸腺学校の卒業試験です。 …
目次: ① T細胞の養成学校「胸腺」 ② ご入学おめでとうございます ③ 自分であることの目印「MHC」 ④ 胸腺学校でのスパルタ教育 「俺はガンについて語らせたら何時間でもしゃべれる! 10回はやって見せるぜっ!!」と豪語しておいてなんでは御座いますが、ま…
人類がヘルペスウイルスを改良して創り出したスーパーウイルス! その名をG47Δ(デルタ)!! ★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆彡 以前は、がんの治療法と言えば、外科手術療法、化学療法、放射線療法が3大がん療法と言われていましたが、第4の療法として免疫療法が…
目次: ① 家族性大腸がん ② コロンボがヤブ睨みなわけ ③ 「守護者」不在の家族性腫瘍「リ・フラウメニ症候群」とは? ④ アンジェリーナ・ジョリーは、なぜ両乳房を切除したのか? ⑤ 遺伝する病気が存在する意味について(注:珍しく哲学的に語りますよぉ) ★…
歩くと、昨日肉離れした左太ももの前が多少痛いです! 頑張れ!俺の免疫細胞! 早く修復してくれよ!! 目次: ① 遺伝子異常を引き起こす原因!「赤い稲妻」の正体 ② どのような遺伝子に異常が起きればガンになるのか? ③ 遺伝子の変異を修復する遺伝子の変…