昨日(2019年5月13日)のNHKニュースです。
北海道の礼文島で発掘された、約3800年前の女性の縄文人のほぼほぼ完全な状態の骨格。なかでも臼歯のDNAの保存状態が極めて良好で、そこから全遺伝子情報、すなわち30億個ものDNAの塩基配列の解読に成功したというのです!
死んだ歯の細胞のわずかな量のDNAから全ゲノム配列の解析が可能なのも、1994年ノーベル化学賞受賞の遺伝子増幅技術「PCR法」があったればこそです。
PCR法については過去ブログご参照
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今回の解析の結果から、縄文人は東南アジア系の人と遺伝子レベルでの類似性が高く、現代日本人は縄文人の遺伝子を約10%引き継いでいることが分かりました。
北海道のアイヌ人や九州、四国、沖縄諸島など南方の日本人には、肌が浅黒く、彫りが深い、縄文人の特徴を色濃く示す人が多いですよね。
縄文人の祖先は約1万年前頃から、ミクロネシアなどの南方の東アジア地域から数千年をかけて木彫りの船で、それこそ命がけで台湾~沖縄諸島を経由して日本列島に到達したと考えられています。
彼らは農耕を知らず、狩猟採集の生活をしていました。
その後、朝鮮半島~対馬列島のルートから農耕技術をもった、いわゆる弥生人が渡来し、一部は先住の縄文人と混血して現在の日本人に至っています。
現代日本人には飲酒に弱い人が他人種に比べて圧倒的に多いですね。
その理由は、アルコール代謝に関わる遺伝子の一部に変異のある人が多く、そのような人たちは肝臓でうまくアルコールを無毒化できないからです。
そして、先住日本人である縄文人は、遺伝子解析の結果から飲酒に強く、耳垢は湿っていたといいます。
このことは一体何を意味するのでしょうか?
アルコール代謝に関わる遺伝子の変異については過去ブログをご参照
これに変異のある人は日本人のほか、朝鮮半島やモンゴル人にも多くいます。
1999年ころの研究により、この遺伝子変異は数千年前に内モンゴルの一部の人に発生し、集団の中で広がっていき、その人たちの一部が朝鮮半島を経て日本に渡来したため、朝鮮や日本にお酒の飲めない人が多いことが分かりました。
いわゆる弥生人には酒に弱いタイプのALDH2遺伝子が多いわけですね。
ところで、貴方の耳垢は湿ってますか? 乾いてますか?
耳垢が湿っているか乾いているかにどんな意味があるのでしょうか?
調べてみましたがよく分かりません。
ただ、どうやら耳垢が湿っているのが人間としてのプロトタイプのようです。(以下のサイトご参照)
耳垢が湿っているか、乾いているか、はたったひとつの遺伝子の変異による
一部の動物種を除いて、哺乳動物の耳垢は湿っているのが普通。
人も古代人の耳垢は皆湿っていて、数万年前にたったひとつの遺伝子の変異によって耳垢の乾いた人が出現したというのです。
その場所はバイカル湖の辺り。
ALDH2遺伝子変異が発生した場所と非常に近いですね。
お酒に弱く、耳垢の乾いた人間というのは、ごく最近に発生した新人類。
すなわち、「最も進化した人類」と言えるのかもしれません。
下戸で耳垢が乾いているそこの貴方。喜びましょう(笑)
白人至上主義者なんか、白人が最も進化した人種なんて思い込んでるみたいですが、ヨーロッパ人やアフリカ人よりも、私たち日本人を含む一部のアジア人の方が酒に弱く、耳垢が乾いている人が圧倒的に多いのだよ!と声を大にして言いたい!(笑)
お前はどうなんだって?
私の耳垢は乾いていますが、残念ながら大の酒好きですよ(笑)
今回もお読み頂きありがとうございます。
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