実に久しぶりに「がんシリーズ」をお送りします。
今回の話は、普段の生活の中で皆さんが出来るちょっとしたことでがんを防ぐ、あるいはがんに勝つために大切なことをお伝えしますので、是非お読みください。
最新の医学研究で分かってきたことなのですが、本当に簡単なことなので、役に立つと思います。
目次:
1.低体温はホントに良くない
2.がん細胞は高温に弱い
3.気温22℃と30℃ どっちで暮らしたい?
4.低温環境の弊害
5.結論
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1.低体温はホントに良くない
よく「体温が1℃上がると免疫力は○倍にアップ」なんて耳にしますね。
誰がどういう方法で免疫力を数値化したのか知りませんが、これって本当なんでしょうか?
間違いなく本当です。
私たちの体の細胞やタンパク質は37℃付近で効率的に機能するように出来ています。
なので、体の恒常性の維持機能が働いて、暑い夏でも寒い冬でも、体温をこの好ましい温度に保とうとします。
「恒常性の維持」については過去ブログご参照
免疫細胞もこのくらいの温度で一番元気!
ですから、寒い冬には体を冷やさないことはとても重要なのです。
夏でも冷たいものの摂りすぎは、決して好ましいことではありません。
気をつけなはれや!(年がら年中冷えたビールばっか飲んでるクセに、エラそうに言うな!笑)
低体温の人は、やはり免疫が弱いと考えて良いでしょう。
じゃあ、低体温の人はどうすれば良いのかって?
う~~ん。それは私には分かりません。
漢方とかカプサイシンとか、いいのかな?
専門家にご相談ください。(チョー無責任!)
2.がん細胞は高温に弱い!
がん細胞は42℃以上の温度でほとんど死滅します。
また、正常細胞よりも低い35℃くらいを好みます。
だから間違いなく体温は高いほうがいい!
とは言っても、42℃以上まで体温が上がると完全に病気だし、そもそも死んでしまいますが。。。
温泉なんかを利用した「温熱療法」。これは最近の研究結果からすると、効果が期待できると言っていいでしょう。
体を温め、体温を高く保つこと。
これによって、がん細胞に不利な環境を作り、元気な免疫力でもって叩く!!
ベストな戦略です!
ではここで、低温環境がいかにガンに有利であるかお話しましょう。
3.気温22℃と30℃ どっちで暮らしたい?
質問です。
22℃と30℃。どっちの環境で暮らしたいですか?
30℃? なんで? 南の島でのんびり暮らしてみたいって?
いや、そういうことじゃなくって、単純に環境温度だけの問題としてお考えください。
何かで聞きましたが、人間が一番快適と感じる温度は22℃だそうな。
そうですよね。暑すぎず、寒すぎず、それくらいが一番過ごしやすいです。
でもですね、がん細胞にとっても22℃は「楽園」なのですねー。
実験動物を飼育するときの温度って22℃くらいがスタンダードですね。
実験動物の飼育設備では、温度変化などの環境条件を可能な限り一定に保っています。
さて、こういう実験結果があります。
膵臓がんのマウスを2つのグループに分けます。
Aグループは22℃、Bグループは30℃で飼育します。20日後にはどうなったか?
マウスを22℃で飼育すると、30℃よりもがんの増殖が速い!
マウスのがんの塊は日を追うごとにどんどん大きくなります。
ところが、30℃(Bグループ)で飼育したマウスのがん細胞の増殖は遅く、20日後には、がんの塊の大きさは22℃(Aグループ)の7割程度に抑えられたのです。
ここで抗がん剤を使うとどうなるか?
30℃飼育ではがん細胞の増殖はさらに抑えられ、がんの塊の大きさは22℃/抗がん剤なしのマウスの4割程度にまで抑えられました。
抗がん剤治療に加えて、体を温める温熱療法なんかの併用効果が期待できるという結果です。
4.低温環境の弊害
摂氏22度!
超快適な温度に思えて、実はこれは我々哺乳動物にとっては「ストレス」だというのです。
名付けて「コールドストレス」!
低い環境温度で体温を維持することは、実は私たちの体には大きな負担なのです。
コールドストレスが私たちの体に及ぼす影響はこうです。
低い環境温度にいると、体温を維持するために基礎代謝が上がります。
体内で盛んにエネルギーを燃やしている状態ですね。
その結果、ノルアドレナリンなどのストレスホルモンの放出が増えます。
ノルアドレナリンは神経伝達物質の一種で、交感神経を優位にして活動的になります。
抗うつ薬にSNRIという種類の薬がありますが、これはうつ患者で低下したノルアドレナリンを増やす狙いがあります。
逆にノルアドレナリンが過剰に働くと攻撃性が増すことも示されています。
過剰な神経伝達物質が凶悪犯罪の原因?
また、ノルアドレナリンはストレスホルモンと呼ばれるだけあって、異常に高い状態が続くと血糖値や血圧の上昇などを引き起こし、様々な生活習慣病のリスクを高めることになります。
さらに、ストレスホルモンの上昇が血管新生を促進することも解っています。
がん細胞は活発に増殖する分、正常細胞よりも多くの栄養分と酸素を必要とします。
そこで、これらを自分に優先的に取り込むため、ストレスホルモンの力を借りて血管内皮細胞の増殖因子を増やして、自分達の周りに新たに血管網を作り出します。
こうして、酸素と栄養を横取りし、供給を確保しているのです。
対して、正常細胞には十分な酸素と栄養が行きわたりません。
こうして、末期のがん患者は衰弱していくのです。
5.結論
コールドストレス!
快適に感じるからといって、体に良い訳ではない。
病気のときも健康なときも体を冷やさないこと。
体温を上げることが大切です。
だから沖縄の人って長寿なの、かな?
老後は南の島に引っ越そう、かな、、、ブツブツ、、、
今回も最後までお読み下さり、ありがとう御座います。
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