理系学生に生物学が不人気で、生物学者たちは非常に強い危機感を抱いているんだとか!
その原因は受験にあり!
理系受験者にとって、暗記が明暗を分ける生物より、理論さえ理解できれば点を取りやすい物理・化学の方が断然有利なそうな。
「ニュースウォッチ9」では、東大の分子細胞生物学のある研究室を取材していました。
その研究室の8名の学生さんに聞きました。
「受験科目に生物を選んだ人?」
はァ? たった一人??
どういうこと?
「今、最先端の生物学を学んでいるんですよね??」
取材した女性キャスターにしては当然の疑問です。
受験の生物で覚えるべき専門用語の数は、なんと2000!
覚えるのに、どうしたって時間がかかります。
当然、暗記に自信のない子は、確実に敬遠しますね。
なので、暗記は苦手でも、基本的な理論を理解することができる子は、物理・化学の方が断然有利と言う訳です。
かく言う私も、共通一次試験(古ッ!)の受験科目は物理・化学でした。
生物は、高校1年の1学期の終わりに、早くも「生物I」についていけなくなったのでした。
クレブス回路(クエン酸回路とも)やて? こんなもん覚えて何になるねんッ!?てなもんでしたよ。
役に立たんし、つまらんし、退屈やし、小難しいし、先生は気に入らへんし、オモロイことなんもあらへん(笑)
完全なる生物嫌いの高校男子、一丁上がり!ってなことでしたな。
かといって、私が物理と化学が出来たのかと言うと、それが全然!!
特に物理なんか、学年共通の実力試験で5点取ったことがあるからね!
何点満点かって? 100点満点に決まってんだろ! 悪かったな!!(笑)
生物・物理・化学云々以前の話として、3年進級前の担任との進路相談で、「お前は物理ダメ、数学ダメで、現国と英語はまあまあ。で、なんで理系なんや??」
ほっといてくれ!!(笑)
1987年に、利根川進先生が日本人として初めてのノーベル生理学・医学賞を受賞されました。
以来、我が国の生物学・医学研究は、世界のレベルに追いついたのです。
近年では、山中先生、大村先生、大隅先生と、ノーベル生理学・医学賞を立て続けに受賞されています。
そして、制御性T細胞発見の坂口志文先生や免疫チェックポイント阻害剤の本庶佑先生が、毎年のようにノーベル生理学・医学賞の候補に挙げられており、私たちのワクワクを刺激してくれているのです。
21世紀に入ってからは、特に免疫学の分野では、日本が世界をリードしていると言っても過言ではありません。
生物学の先生方曰く。
生き物が大好きな子どもたち。
でも、人生をも左右する受験に直面して、若者たちは子供のころのワクワクを忘れるのだそうです。
それは日本の将来にいいはずありません。
高校の生物教育と受験のあり方について、議論すべき時なのです。
今回も最後までお読み下さり、ありがとう御座います。
★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆彡
是非、お読みになったご意見やご感想、お叱りをコメントでお寄せ下さい。
大変励みになります。