これは衝撃的!!だと思いますよ。
論文投稿した驚くべき症例です!
目次:
1.論文掲載までの経緯
2.火傷してから。。。
3.Aさんの決心!
※火傷の写真はかなりショッキングですので、ご注意を(PG-12)
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1.論文掲載までの経緯
怪我の当時、40歳代だった女性のAさんは、稀にみる驚くべき経験をされた方です。
自分で毎日撮った足の火傷の写真をポケットアルバムに入れて、どのような経過で治ったのかを、知人・友人に写真を見せては話をしてきました。
多くの人が驚きをもって聞いてくれますが、人によっては、いまひとつうまく伝えきれていない印象を持つこともあったようです。
それに、この稀有な体験を、もっともっと多くの人に伝えたいとおっしゃいます。
几帳面な方で、自分で毎日撮った患部の写真に加え、医師からもらったカルテ情報や診断書の写しも保管されていました。
これだけ事実関係を証明する記録が残されているのなら、「論文にしましょう」と私がもちかけました。
Aさんも大いに乗り気でした。
論文投稿すると、「査読」といって、その論文が雑誌に掲載されるべき価値があるかどうかを専門家が審査をするシステムがあります。
原稿を読んだレビューワー(審査する先生)から、いろいろと指摘や質問、修正の指示なんかが来て、それにひとつずつ応えてレビューワーを納得させなければなりません。
最終的に査読に通って雑誌に掲載された論文は、もはや「個人の体験談」ではありません。
Aさんに何度もインタビューをし、正確な日付、写真とカルテの記録との整合性を確認する作業を行いました。
そして、ついに「β-グルカン含有黒酵母培養液の外用により約5ヵ月で治癒したIII度の深達性低温熱傷の症例」が5月29日に発行された「医学と薬学」2017年6月号に掲載されました。
2.火傷してから。。。
2010年2月5日、Aさんは電気アンカを使用して就寝しました。
翌日の早朝、右足の外側を見てビックリ仰天。
あまりの火傷のひどさに茫然自失、水で冷やすことすら忘れていました。
実はAさん、子供のころの病気が原因で、足に感覚がないため、これほどひどくなるまで気が付かなかったのです。
特に右の足先には感覚がほとんどなく、靴擦れ程度の傷でも、他の箇所の傷と比べると、とても治りが悪かったそうです。
ですので、あまりにひどい火傷の様子を見て、「これは治らないのではないか」と、このとき既に足の切断すら頭をよぎったそうです。
こうして1時間以上も我を忘れていたのでしょうか? ご本人は、「何時間も経っていたかもしれない。よく覚えていない」と言います。
で、我に返ったAさん、何を思ったのか、健康食品として売られているβグルカン(正確には、βグルカンを主要成分とする「黒酵母培養液」)を火傷の患部に塗ることを思い付いたのです。(マジかッ!!)
火傷の表面部分に培養液をたっぷりと塗り付け、ガーゼの上から家庭用ラップで覆いました。
翌日、近くの救急外来に行きましたが、「こんなの対応できない」と断られ、さらに翌日、ある病院の外科を受診します。
「保存的加療」といって、積極的に直そうという治療じゃなくって、消毒したり、薬塗ったりというのを続けて約1ヶ月、全然よくならないことに業を煮やしたAさんは、3月3日に別の病院を受診します。
因みに、この1ヶ月間は「黒酵母培養液」は使っていませんでした。
本当は使いたかったのですが、先生に話しても、到底、理解してもらえないと思ったからだそうです。
次の病院で医師から言われたのが、非常に損傷の深い重度の熱傷(本記事では「火傷」(やけど)と言うことにします)であり、「手術適用」です。(図1のAとB)
具体的な治療計画としては、まずは薬で損傷組織の除去と組織再生を促してから、1ヶ月後に太ももからの組織移植手術を行い、術後は1ヶ月の入院が必要、というものでした。
※「デブリードマン」とは:壊死した組織を取り除いて、清浄にすること
手術まで1ヶ月あります。
なんとAさんは、この1ヶ月の間に「黒酵母培養液」を試そうと考えたのです。(やっぱそう来るか!!)
毎日、患部にたっぷりの培養液を満たし、ガーゼとラップで覆うという処置を1日に10回ほども行って、損傷部が常に培養液に触れているように努めました。
最初のうちは、お医者様から処方された薬と黒酵母培養液を併用していましたが、なんだか患部が黒くなっていくので、じゃあ「処方薬をやめたらどうなる?」と考えて、勝手に薬を使うのをやめてみたのです!!(そんなことして、ええんかいな!?)
そうして何日かすると、少しずつ患部が白くなっていき、損傷した組織が壊死していく様子が伺えたというのです。
そこでAさん、処方薬はいらないと判断し、なんと黒酵母培養液一本で行く事に決めたのです!
なんたる無謀!! なんたる命知らず!!
実は、火傷などの怪我の治癒を早めるには、まず、損傷した組織を取り除くことが非常に重要です。
これが上手くいくかどうかで、その後の治り具合がかなり違ってきます。
そして、その損傷組織の除去を行うのは、自然免疫の貪食細胞「好中球」です。
さらに、この好中球を活性化し、他の様々な細胞を呼び覚まして組織を再生させるのに重要な役割を担っているのが「マクロファージ」です。
ですから、何らかの方法で、これらの自然免疫の細胞をパワーアップしてやることは非常に有効なのであります。
確証はないのですが、Aさんのこの時の判断が、結果的には良かったのかもしれません。あくまでも「結果的には」ですが。。。
なので、絶対にマネしないでください!!
3.Aさんの決心!
黒酵母培養液を使い始めてから1ヶ月後(4月3日)、なんと怪我の様子は前より悪くなっているように見えます。
図1のBより1ヶ月後のCの方が患部の凹み(「ポケット」と言います)が、むしろ深くなっているのがお解りでしょうか? 相当深いです!!
普通だったら、いや私だったら、ここでビビってしまい、お医者さんの薬に戻すところです。
Aさんは、これから12日後の4月15日に受診します。
このとき、ななな、なんとなんと、ポケットの底に骨が露出していたのです。。。
ひえぇ~~~~~!!(あまりにあんまりなので、写真はお見せしませ~~~~ん)
私なら失神確実ですよ!
お医者さんに「早くなんとかして下さい~~!」って泣きついているに違いありません(涙)
(自分でここまでやっといて、「なんとかしろ」って、メッチャ身勝手ではありますが。。。)
主治医は改めて手術計画について説明しました。
ところがAさん、スッパリ・キッパリ手術を断ったのです。
そして、手術も受けず、処方薬も使わず、黒酵母培養液一本で行く!と宣言したのです!!(正気かッ!?!?)
医者も引き下がらず、「骨に細菌感染したら最後、右脚切断ですよっ!!(分かってんのか?あんた!!)」と脅します。
しかし、Aさん、そんなもんにはビクとも動じません。
主治医は、あくまでもAさんの「自己判断」で手術を取りやめ、今後も「自己責任」で「黒酵母培養液」を塗っていくことにシブシブ同意したのでした。
「どないなことになっても、ワシャもう知りまへんで~」
体の一部を失うリスク、いや、主治医はそこまで言わなかったかもしれませんが、万が一、敗血症でも起こそうものなら、右脚一本どころか、生命にかかわります。
Aさんは、どうしてそこまで「黒酵母培養液」を信じ切ることができたのか?
直接ご本人に尋ねました。
その疑問に対するAさんの驚くべき回答とは??
そして、このお話の顛末は???
次回をお楽しみに!
ごきげんよう、さようならッ!!
今回も最後までお読み頂き、ありがとう御座います。
※本記事は、Aさんご本人に文章の確認をして頂き、お許しを得た上で掲載しています。
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