プチ知識:
① 「がん」と「ガン」と「癌」。違い分かります?
② なんで「蟹」なの?
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① 「がん」と「ガン」と「癌」。違い分かります?
「がん」と「ガン」と「癌」。それから「悪性腫瘍」。
違い分かります?
「がん」と「ガン」は同じです。別にどちらを使っても構いません。
私は、ひらがなの方をよく使いますが、「がんががんがん増える」なんて書くと意味分かんないでしょ? そんなときは「ガンがガンガン増える」って書きます。
「悪性腫瘍」は? 「がん」と同じと考えて差し支えありません。
「がん(ガン)」は全ての悪性腫瘍の総称です。
なので、良性腫瘍はガンには含まれません。
じゃあ「癌」は?
「がん」は二つに分けられます。
上皮組織にできる「癌」と骨・神経・筋組織にできる「肉腫」です。
二つ合わせて「がん(ガン)」です。
上皮組織にできるガン(癌)とは、内臓にできるガンと考えていいと思います。
肺がん、胃がん、大腸がん、すい臓がん、肝臓がん、エトセトラ、エトセトラ。みんな「癌」です。
「サインはV」のジュン・サンダースがかかったことで一躍知名度を上げた「骨肉腫」。
当時、私みたいな小学生でも知らない子はいませんでしたね〜(知らない? それは貴方が若いということです(^^))
肉腫なので、「がん」ではありますが、「癌」ではありませんので、お間違えなきよう。
(ジュンが骨肉腫で死んだ時には泣きましたね〜。范文雀さんだったですよ、多分。違う?)
あっ、それから、白血病とかリンパ腫とか、「血液のがん」もありますよね? これはどうなの?
なぜだか知りませんが、血液のがんは、あんまり「がん」とは言わないですね。
でも、ガンですよね。
ガンは全ての悪性腫瘍の総称ですから、血液のガンも「がん」のはずですが。。。
こんがらがって来ました?
つまり、まとめるとこんな感じかな?
癌+肉腫+(血液のガン)=がん(ガン)=悪性腫瘍
あっ、それから「悪性新生物」なんて言葉もありますね。
Malignant neoplasiaまたはMalignant neoplasmの訳語ですが、これもイコールがんです。
生命保険なんかではよく使われますね、この言葉。
それから厚労省の統計データでもこの用語が使われていますが、他ではあんまり見ないですね〜。
実際、言いにくいし、使いにくいですよね。
業界用語のようなものでしょうか?
と言うことなので、「国立癌センター」というのはなくって、「国立がんセンター」といいます。
だって、「癌センター」だったら、「ウチは肉腫や白血病はお断り」と門前払いを食わされます(笑)
でも、「日本癌学会」は「日本がん学会」ではないのですね。
これには歴史ある当学会の事情があるようです。
あえて変ないことで、歴史の重みと威厳を感じさせます。
「日本がん学会」じゃチャラくないですか?(笑)
あと、お医者さんはカルチ(Carcinoma)とかチューモア(Tumor)とか言いますね。
どちらも論文なんかでよく使われます。
どう違うの⁇
ひとつの論文の中で、時にcancerと言ったり、時にtumorと書いたり、Carcinomaを使ったり、一体どう使い分けてるのか分かんないことも多いです。
かく言う私も、「ここはcancerだろ」、「ここは絶対tumorだ」ってな具合に書き分けてましたが、別に確たる根拠も理由も御座いません。
つまり、3つともほとんど同義だと思います。(違う?)
まあ、こんな風に、みんな結構テキトーですよ。
だいたい、医学用語として、「がん」に関わるこれらの言葉の定義は、そんなに厳密ではありません。
とりあえず、「がん(ガン)」と書いておけば、間違いないですね。
それから、テレビドラマ「仁」では、乳がんのことを「ちちのいわ」と言ってました。
ネットで調べたら、「乳岩」転じて「乳癌」になったとか。
なるほどねぇ~~。
② なんで「蟹」なの?
ガンは英語でCancer、ドイツ語でKrebs。どちらもカニです。
なんでカニなのか? 私、知りません。
ネットで調べたら、ガンを最初にカニに例えたのは、古代ギリシャの医学の祖、ヒポクラテスだとか。。。
で、なんでカニなの、ヒポちゃん?
以前、日本癌学会のロゴマークには、リアルな蟹の絵があしらわれていました。
たぶん、ワタリガニです。ちがう?
どうも最近、ロゴマーク変わったようです。
新しいロゴマーク、やはりカニのハサミと蟹座をモチーフにしているそうですが、知らなければピンときませんね。
日本癌学会のHPから拝借 ニュー・シンボル・ロゴマーク
前のロゴマークの方が歴史と伝統と権威が感じられてよかったです(^^)
以上、ガンの用語にまつわるプチ知識でした。
今回も最後までお読み頂き、ありがとう御座います。
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