Dr.やまけんの【いつまでも健康に過ごすために大切なこと】

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033【そもそもガンってどういう病気?】がん(その1)

目次:

① そもそもガンってどういう病気なの?

② 【ガン化の多段階仮説】ガンは遺伝子の異常の積み重ねによって起きる病気

③ 遺伝子に異常を引き起こす原因とは?

 

今日は日曜日。

少年野球の練習に参加して、子どもたちと一緒にノックを受けました。

老体にムチ打って、浅い打球に猛チャージしたところ、左の太ももで「ピチッ」って感覚が!!

アッ、これは間違いなく(軽度の)肉離れダッ!

まぁ幸い、歩くには大した支障はありませんが。。。

皆さん、運動に無理は禁物。年齢と体力を考えて。ムチャは禁物です(笑)

 

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今や2人に1人がガンになり、3人に1人がガンで死ぬ時代。

ガンは我々にとって、風邪と同じくらい身近な病気と言えるかもしれません。

(別に親近感は覚えませんがね。。。)

 

自分はガンにならなくても、いつ近しい人がガンにならないとも限りません。

とにかく、誰もがガンについて無関心でいられるはずがありません。

少しでもガンのことについて知っておくことは、決して損にはなりません。

 

というわけで、私はガンについて語らせたら何時間でも話せるので、何回シリーズになるのやら自分でも分からないくらいですが。。。

読書の皆様の反応がよろしければ10回くらいは続けます。

ですので、何卒応援、よろしくお願いします。

頑張りますよォ(笑)

 

① そもそもガンってどういう病気なの?

 

本来、絶妙に増殖・分裂が制御されているはずの私たちの体の細胞。

それが暴走し、無秩序・無制限に増殖して止まらないのがガンです。

なんでこんなことが起きるのでしょうか?

とにかく、細胞に何らかの異常が起こらない限り、このようなことは起こるはずもありませんよね。

では、具体的にはどのような異常なんでしょうか?

 

答えは、ガンは、遺伝子の異常が積み重なったことで引き起こされる、細胞の増殖が制御を失った状態の病気です。

そう、ガンとは遺伝子の異常によって引き起こされる病気です。

 

下の図を見て下さい。

「がん化の多段階仮設」というのがあって、ガンというのは、ある日突然発病するものではなくって、10年とか15年とか、長い年月をかけて、徐々に細胞の遺伝子に異常が積み重なっていき、徐々に成長し、診断で見つかったとき、あたかも突然にガン細胞が出現したかのように見えるだけです。

 

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図.ガン化の多段階仮説

 

② ガンは遺伝子の異常の積み重ねによって起きる病気

 

ガンとは、遺伝子の異常による病気です。

それもいくつもの遺伝子の異常が積み重なった結果です。

 

本ブログ【012】で、誰でも(健康な人でも)1日に5000個ものガン細胞ができていると言いました。

takyamamoto.hatenablog.com

 

なのにガンにならないのは、免疫系がこれらの異常な細胞をすべて摘み取ってくれているからです。

ところが、免疫系が不調で、このような細胞を一つでも見逃してしまうと、この1個の異常な細胞が「ガン」の芽になるのです。

この細胞に、二つ目、三つ目という風に遺伝子の異常が積み重なっていくことで、だんだんと立派な、名実ともに「ガン」に成長していくのです。

もしかしたら今、あなたの体にも、このようなガンの芽がないと誰が言えるでしょうか?

あっ、もちろん私の体にも、です。

ですから、日頃から免疫力を高めておくことが重要なのです。

 

ガンの芽が発生してから、名実ともに立派なガンに成長していく過程を説明すると、

1.免疫回避(免疫系からの攻撃を逃れるようになる)

2.不死化(細胞が死ななくなる)

3.無秩序・無制限の増殖能の獲得(細胞が死なないだけでなく、増え続け、止められなくなる)

4.組織への浸潤能力の獲得(細胞が本来いるべき組織からはみ出し、入ってはいけない組織に侵入する)

5.さらに異常が加わることで、転移能を獲得する(その場を離れ、血流やリンパの流れに乗って、遠くの場所にたどり着き、そこに定着して増え続ける)

となります。

 

上の1から3の過程に、10年とか15年もの時間を要します。

そして、大体4の段階で自覚症状がないまま検診で見つかったり、自覚症状が出て、受診して診断されたりするのですね。

なかには5の段階、すなわち転移した状態で発見される人もいるのです。

 

③ 遺伝子に異常を引き起こす原因とは?

 

では、なぜ遺伝子に異常が起きるのでしょうか?

本ブログ【012】では、毎秒毎秒、何百万個もの細胞が分裂を繰り返しており、そのために猛烈なスピードでDNAがコピーされているため、どうしても遺伝子のコピーミスが起きるのだと言いました。

しかし、このような自然なコピーミスによる遺伝子の異常を修復する機能を私たちの体は備えています

この自然なレベルのコピーミスを超えた遺伝子の異常が起きたとき、私たちの体の防御機能の限界を超えるのです。

このような時が危険なのです。

 

では、「自然なレベルを超えた遺伝子の異常」とは、どのような原因でどのように起きるのでしょうか?

その原因は、結構、日常生活の中に溢れているのですね。

 

上の「がん化の多段階仮説」の図を再度見て下さい。

なんか、細胞が赤い稲妻に打たれてますね?

つまり、この稲妻に打たれることで、遺伝子に異常が起きるような。。。そんな感じがします。

では、この「赤い稲妻」の正体とは何なのか?

巨人の松本 匡史?

いや、それは「青い」稲妻っしょッ!

 

もとゑッ! 

「遺伝子の異常の積み重なりでガンになる」ということですが、では実際、どういう遺伝子に、どういう異常が起きると、どういう訳でガンになるというのでしょうか?

 

遺伝子に自然な状態を超えた異常を起こす原因、そしてどういう遺伝子にどういう異常が起きるとがんになるのか?

 

この続きは次回。

たぶん明日お届けかな?。

こうご期待!!

 

 

今回も最後までお読み頂き、ありがとう御座います。

 

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