「自分は今まで風邪ひとつひいたことがない。だからがんになんかならない」という人も、がんになる可能性はあります。
風邪もひいたことがないのですから、確かに免疫力は高いのでしょう。
でも、歳とともに免疫力が下がるのは止められません。
過信をして不摂生をしていると痛い目にあいます。
実際、誰でも毎日、体の中でがん細胞が発生しています。
これは生きている限り仕方のないことです。
だからがんになるリスクは誰にでもあるのです。
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諸説あり、300万個とも5000万個とも言われていますが、私たちの体では、わずか1秒間の間に、これだけの膨大な数の細胞が死に続けています。
今こうして、ブログを書いているこの瞬間にもです。
そうすると、じきに私たちの体は消えてなくなってしまいますので、当然、同じだけ細胞を分裂させなければなりません。
私たちの細胞一つひとつには核があり、その核の中にすべての遺伝子のセットが格納されています。
遺伝子の本体はDNAですが、DNAはグアニン(G)、アデニン(A)、チミン(T)、シトシン(C)という4種類の「塩基」という物質が並んだ鎖のように長い物質です。
この4つの塩基の配列は一見ランダムのようですが、配列そのものが厳密な意味を持つ遺伝情報であり、細胞分裂の際には正確に複製されなければなりません。
この配列の複製にミスがあり、配列が変わってしまった細胞はがん細胞になる可能性のある危険な存在です。
このGATCの塩基の配列、どれくらい長いかというと、一つの細胞に60億個もの塩基の並びがあります。
この60億もの並びを、間違えることなく正確に写し取らなければなりません。
1秒間に死ぬ細胞を、少なめの300万個としましょう。
60億塩基×300万個=1800兆塩基の配列を、わずか1秒の間にコピーしなければならない計算です。1秒間に5000万個の細胞が死ぬなら、京(けい)の桁です。
とにかく、毎秒毎秒モーレツなスピードでDNAの複製が行われています。
ですから、とても完璧というわけにはいきません。
複製ミスは当然起きます。
でも安心してください。私たちの体には、細胞のがん化を防ぐ仕組みが何重にも備わっています。
まず、コピーミスを発見したら、ミスを修復しにかかります。DNA修復遺伝子というものがその働きをします。
しかし、その修復も完ぺきではありません。
修復しきれなかったら、次には異常のある細胞が自ら死ぬ、すなわち自殺をします。このまま自分が生き残るとヤバイということを知っているのですね。
しかし、死にきれない細胞というのもあります。
この死にきれなかった異常細胞を始末してくれる最後の砦が「免疫」です。
で、この死にきれなかった細胞が、誰でも毎日5000個くらいはできているというわけです。
暴飲暴食、運動不足、睡眠不足、不規則な生活、ストレス、悩み等々、何らかの原因で免疫力が低下していると、このような危険な異常細胞をスルーさせてしまい、がんの発病につながりかねません。
免疫力を高く保つために生活習慣を改善すること、前に号外でお話しした体温を下げないこと、などを心がけましょう。
今までお話ししなかった中で、ひとつ簡単に免疫力を高く保ついい方法があります。
それは「笑い」です。
「笑う門には福来る」と昔の人も言いましたが、科学的にもそれを裏付けるデータがあります。
次回ご紹介します。
今回も最後までお読み頂き、ありがとう御座います。
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